本書における、PICマイコン開発の流れ
1)MS−DOS(WindowsのMS−DOSプロンプト)の「EDIT」でプログラムを作成する
PICマイコンで用いられる言語は「アセンブリ」という原始的な言語ですが、ことば(命令)の数
も少なく、簡単に習得できます。また、キットに付属のアセンブラソフトには、プログラムの作成
に好都合な、使いやすい命令が各種そろっています。
プログラムの作成は、Windowsのメモ帳などのワープロソフトを用いてもよいのですが、以
下の一連の作業をパソコンのMS−DOS(OSがWindowsの場合はMS−DOSプロンプト=
DOS窓)で行うので、プログラムの作成もMS−DOSのエディタソフト「EDIT」を用います。
2)キット付属のアセンブラソフト「PA.EXE」を用いて機械語に翻訳する
作成したプログラムを、マイコンが理解できる機械語(マシーン語)に翻訳します。そのため
のソフトを一般にアセンブラと言います。プログラムに文法的な誤りなどが見つかった場合は1)
に戻って書き直しします。
3)キット付属のシミュレータソフト「PS.EXE」を用いてシミュレートする
プログラムが思い通りにできているかどうかを、パソコン上でシミュレートすることができます。
つまり、マイコンに書き込む前に確かめられる訳で、不都合が見つかれば、1)に戻ります。勿
論この行程は不可避ではないので、とばしてもかまいません。
4)ROMライタでマイコンにプログラムを書き込む
キットのROMライタ(プログラマという言い方をしている)基板にPICマイコンを装着し、パソコ
ンと通信する形で、マイコン(のROM)にプログラムを書き込みます。
5)実験用ボードで確かめる
実験用ボードにマイコンを装着し、実際の動きを確かめます。納得がいかなければ1)に戻って
ここまでの流れを繰り返します。PICマイコン「16F84」のROMは何度でも書き換えが可能です。
マイコンを組み込もうとしている工作した物が用意されている場合は、勿論この行程はとばして6)
へいってかまいません。
6)工作した物にマイコンを装着する
ロボットなど工作した物にマイコンを装着して実際に動かします。5)同様、納得がいかなければ
1)に戻ります。
※「AKI−PICプログラマー」で、1)から4)までの行程が全てできます。